先日、ついに chromebook を処分したのでその話を。
chromebook と言えば、ChromeOS が搭載されているPCだ。安価なのが特徴で、海外の教育現場などで重宝されてるのだとか(たしか)。
自分が chromebook を購入したのが2014年。
製品名は chromebook 11。ヒューレットパッカード製。価格は送料込みで48,999円。
chromebook に決めたのは、まず何よりも値段。僕は当時まだ大学生で、とにかくお金がなかった。それでも、5万円弱の出費が少なくない出費だったのを覚えている。
chromebook が到着した日、本当にわくわくしたのを覚えている。
何しろそれまでは実家のPCを使っていた。当時の実家のPCは、モニター一体型の windows7。 一方で、chromebook は小型で可愛らしくて、すぐに愛着が湧いたように記憶している。
何より、人生で初めての自分専用機。これで好きなことができると思った。
そんなPCで何をしたかと言うと、プログラミングの勉強をしていた。
最近の chromebook のスペックは分からないけど、自分が持っていた chromebook はお世辞にもハイスペックとは言い難かった。ゲームや開発をするにはかなり不充分。
それでも、ブラウザがある。簡易なテキストエディタがある。当時はそれで十分だった。
学生時代、飲食店のバイトをしていた。肉体的にかなり疲れていたと思う。それでも、バイト終わりにシャワーを浴びて、それから国道沿いのスタバに行く習慣をつくった。(とりあえずスタバというのが、なんとも大学生らしい)
そこでドットインストールとかプロゲートみたいな、独学サイトのお世話になった。HTML や CSS を写経してみたり、できばえをブラウザで確認してみたり。あれが自分の最初のプログラミング経験だった。(HTML/CSS がプログラミングの範疇なのか?という話はあると思うけど)
また、その頃にこのブログも開設した。今ではあるのが当たり前になってしまったこのブログだけど、当時はとても新鮮だった。まさか7年後も書いてるなんて。
それから、しばらくして実家を出た。学生でもできるプログラマのバイトを探すために、東京に出た。
あのときの自分はかなり「無」の状態だったと思う。早くプログラミングの仕事をしてみたかったし、未来にワクワクしていた(いまもしてるけど)。
しかしここでもまた金銭的な制約があり、自分が選んだのは一人暮らしではなく集団生活。旅行者向けではなく、居住用のゲストハウスを選択した。
そこでは、毎日 chromebook を大切に抱えていたような気がする。共有部で、あるいは自分のベッドスペースでよく chromebook を立ち上げて、ブログ記事を書いていた。
ゲストハウスの生活は楽しい事ばかりではなかったので、「書くこと」は少なからず精神安定剤のような働きをしていたかもしれない。
当時書いた記事はかなり青臭いというか、それでいて意識の高い大学生特有の、片腹痛い感じもあるんだけど、でも消したら負けな気がしているから残している。
それからプログラマ(というかHTMLコーダー)のバイトが見つかり、大学を卒業し、ゲストハウスを後にすることになる。この時で2015年とかかな。
千葉県の市川市のアパートで一人暮らしをすることになったわけだけど、いやぁ自分の空間があるって本当に最高だなと。今では当たり前としか思えないことにも、深く深く感謝していた。
一人暮らしを始めてほどなくして、新しい PC を購入した。それが Mac mini。中古で11万円の Mac mini を購入したらしい。
今ではまた新しく Mac mini を買った。在宅ワーク用なので、スペック重視。30万円もの出費になってしまった。当時買った Mac mini の3倍と考えるとすごいな…。
けれど、キーボードとマウスは当時買ったものを使い続けているなと。当時の自分、ナイスお買い物だったと思う。
何が言いたいかと言うと、chromebook の役目が終わったのはこの頃。
振り返ってみると、chromebook には1年と3ヶ月ほどお世話になったみたいだ。短いけれど、なんというか、自分の人生の始まりは確実に chromebook とともにあった、という感覚がある。というと言いすぎかな。
そんな chromebook はやっぱり簡単には捨てられなくて、引っ越しのたびに持ち越した。
けれど購入から7年が経ち、もうそろそろ良いかなという境地に至る。
最後に充電ケーブルをつないでみたら、充電ランプは問題なく点灯した。けれど、ディスプレイは不調だった。電源ボタンを押すと一瞬写るのだけど、すぐに暗転。
何度か試したけど、ダメそうだった。これで踏ん切りがついた、というのはあるかもしれない。
事務的なことを書くと、リネットという業者に処分をお願いした。行政から認定(?)を受けているらしいので、一定の安心感が。
ホームページから申し込みをしたあとは、自分でPCを梱包。指定した日時に佐川が集荷に来てくれる。ちなみに、リネット側でデータ削除をしてくれるのだけど、それは3,000円だった。
あっさりと chromebook が旅立っていった。そのとき、あまり感慨深さはなかった。
不要と判断したものをバッサリと切り捨てられるのは、自分の良いところなのか悪いところなのか…。でも、こうしてブログ記事を書いていると、喪に服すような気分になってくる。うん、書いてよかった。
chromebook で書き始めこのブログに、こうしてお別れを書く。なんとも言えない感慨深さがある。
というわけで、さよなら、chromebook。僕はもう今年30歳になってしまうよ。良い思い出をありがとう。