【読書】マジメなゲイが2018年に星5つをつけた13冊の小説

2018年も終わりということで、今年読んだ本の中から面白かった本をリストアップしてみました。

「2018年に発行された」ではない点にご留意くださいませ。また、「面白かった」の基準をブクログでつけた星評価が5であること、としています。

 

以下、読んだ順に記載していきます。

 

 

1. 「勝手にふるえてろ」綿矢りさ

実は、恥ずかしながら綿矢りさを読んだことがありませんでした…。読書好きのゲイのサークルを運営しておいて、これはマズイなと思い、購入。

物語の内容は、なるほど、こじらせ具合が面白い。そして後半の疾走感。本音を剥き出しにする感じ。というより、剥き出しにさせられるような感じ。

とても良かったです。

 

勝手にふるえてろは当時映画化されたので、お友達と見に行きました。テレビ・芸能の世界に疎い自分は、この映画で初めて松岡茉優という女優を知りました(そして好きになりました。万引き家族の松岡茉優、ホント良かったね!)。

 

勝手にふるえてろ (文春文庫)

勝手にふるえてろ (文春文庫)

 

  

2. 「かがみの孤城」辻村深月

辻村深月を読むのはこれで3冊目でしょうか。それなりに好きな作家だったのですが、本屋大賞を受賞した本作は紛れもなく傑作でした。

 

学校でのいじめをキッカケに不登校になった少女が、鏡の向こうの不思議な世界に出会うお話です。

鏡の中で出会った少年少女たちは主人公と似たような境遇にあり、彼らの会話、触れ合いの1つ1つが繊細で暖かくて、夢中になって500ページを読み切ってしまいました。

少しだけSFチックな仕掛けも良いです。

 

この世界観に触れたくて、その後何度も再読したくなりました。

 

かがみの孤城

かがみの孤城

 

 

3. 「タイタンの妖女」カート・ヴォネガット・ジュニア

はい、言わずと知れたSFの名著です。 もうね、SF好きにはたまらない小説でした。

宇宙を舞台にした壮大なドタバタ劇。そして最後にさらっと明かされる、この地球の歴史の真相。全てのスケールが大きくて、1つ1つの惑星の描写には引き込まれます。

これぞ王道のSF。1959年に発行されたとはとても信じられないような、今読んでも面白い本でした。

 

ちなみに、芸人の爆笑問題が所属している「タイタン」という芸能事務所がありますよね。この小説が由来なんですって。2009年に発行された新装版のあとがきは太田光さんが書かれています。

 

タイタンの妖女 (ハヤカワ文庫SF)

タイタンの妖女 (ハヤカワ文庫SF)

  • 作者: カート・ヴォネガット・ジュニア,和田誠,浅倉久志
  • 出版社/メーカー: 早川書房
  • 発売日: 2009/02/25
  • メディア: 文庫
  • 購入: 28人 クリック: 109回
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4. 「老後の資金がありません」垣谷美雨

僕が愛してやまない社会派エンタメ作家の垣谷美雨さん。本作は「老後資金」に焦点を当てたお話です。

度を越した楽天家の夫。自分の軸が無い娘。物分りの良い息子。ちょっとズレた親戚一家。ぶっ飛んだ姑…等々、愉快な登場人物たちが勢揃いです。

老後資金という非常にシリアスなトピックなのに、そんなキャラクターたちと、そして後半はちょっとコミカルなストーリー展開となり、あくまでエンタメ小説としてすんなり読めてしまいます。

中には本気でイライラさせられる場面があったりして、ここまで読者を惹き付ける力は本当に何なんだろうと思わされます。だけど最後にはやっぱり救いがあって、読んで良かったなと思えるところまで含めて、垣谷美雨さんクオリティでした。

 

老後の資金がありません (中公文庫)

老後の資金がありません (中公文庫)

 

 

5. 「異邦人」原田マハ

前々から名前を知っていたものの、手を付けられずにいた原田マハの作品ですが、この異邦人という作品から入ってみることにしました。

 

この作品の主人公は言うなれば、画商の夫と画廊の妻でしょうか。美術に関わる夫婦が軸のお話です。

舞台は2011年の震災後。世間では美術作品に対する需要が急落しており、画商の夫は仕事で苦戦するわけです。

一方で、妊婦でもある妻は、震災の影響から逃れるために京都に疎開しています。疎開先の京都では、東京とは違った芸術の世界が根ざしており、彼女はその奥深さにのめり込んでいきます。

そんな夫婦のすれ違いを描いた小説であり、美術小説であり、震災後小説でもあり、そして京都小説でもある、複数の顔を持つ小説でした。

 

僕は異邦人以来、原田マハの作品を6作読んだのですが、正直なところ最初に読んだこの本が今でも一番好きです。

 

異邦人(いりびと) (PHP文芸文庫)

異邦人(いりびと) (PHP文芸文庫)

 

 

6. 「十二人の死にたい子どもたち」冲方丁

さて、ここに来てようやくミステリー小説です。タイトルの通り、自殺願望を持った12人の子どもたちのお話です。

この頃からブクログできちんと書評を残すようになりまして、ここからはそれらを引用してしまいます。 

いわゆる集団自殺のお話。ネットで知り合った12人の自殺希望者が集まるのだけど、会場には既に1人の死体があり、13人目はいったい一体誰なのか...というところから話が進んでいく。

まず12人の書き分けが非常に上手いので、キャラクターの把握は難しくなかった。章毎に主観のキャラクターが変わっていくのも構成としてグッド。だんだんと手の内や考え方が明らかになっていくのが良かった。

そして面白いのは、12人が全会一致のルールを守り抜くところ。13人目の死体を前にしても、このまま自殺を決行するかどうかを話し合う。
議題は徐々に、いったい誰が殺したのか、どのような経緯があったのかと移行していく。と、同時に12人の過去や死にたい理由が明らかになっていく。
複雑な立場や思惑が絡まりつつも、彼らは話し合って決を取っていく。それが物語に緩急をつけて飽きさせない。

全ての真相は終盤で明かされるのだけど、自殺を決行するかどうかは最後まで論議にかけられる。
全てのキャラクターの主観を体験した読者は、その時点で驚くほど没入しているし、物語の決着に向けて最後まで惹きつけられる。

ネタバレ抜きで結末への感想を述べるなら、全員が満足な結末になって良かったし、それが爽やかとも言える読後感に繋がっている。

あと、外の世界から隔絶された廃病院という設定も良い。箱の中に密閉された緊迫感が非常に良かった。

ワケありな子ども達が非日常の世界で救いに出会う様は、辻村深月の「かがみの孤城」ぽくもあった。


個人的には、過激思想家のアンリに完全論破された性悪メイコがわなわな泣き出すシーンが一番熱かったw

『十二人の死にたい子どもたち』のレビュー 冲方丁 (chuck0523さん) - ブクログ

 

映画化が決まっているとのことなので、今書店では平積みされてますよね。今の内に読んでおくと、映画鑑賞がもっと楽しくなるかも知れませんね。

 

十二人の死にたい子どもたち (文春文庫)

十二人の死にたい子どもたち (文春文庫)

 

 

7. 「コンビニ人間」村田沙耶香

芥川賞を受賞し、内容的にも大変話題になった本作。

話題になるのも納得の作品でした。

この物語の主人公は36歳の女性。コンビニで18年間アルバイトをしている。
未婚で恋愛経験なし、それどころか自分を世の中の異物のようにずっと感じていた。それはひょっとしたら発達障害と診断されるようなものかもしれない。

そんな主人公が普通であることについて考え、世の中に順応しようとする。
だけど、「コンビニで生まれて」「そうすることでしか世の中の歯車にしかなれない」主人公は結局、コンビニのアルバイト生活に戻っていく。

物語の終盤で、主人公が自分の生き方について改めて確信に至る描写はとても綺麗。それまでが淡々と語られてきただけに、とても対比的。
そしてなんと言っても最後の4行の美しさ。世の中の「普通」と自分の「普通」には、なんら優劣なんて無いんだということが語られる。

ある箱の中で不器用にしか生きられない人を全て肯定してくれるような素晴らしい小説だった。

『コンビニ人間』のレビュー 村田沙耶香 (chuck0523さん) - ブクログ

 

人に勧めるのを躊躇ってしまう本ですが、コンビニ人間が好きな人とは仲良くなれそうだなという気持ちです。

 

コンビニ人間 (文春文庫)

コンビニ人間 (文春文庫)

 

 

8. 「日日是好日―「お茶」が教えてくれた15のしあわせ」森下典子

ずっとエッセイだと思ってスルーしていたのですが、ちゃんと小説でした。でもちょっとだけエッセイっぽいかな。

大学時代に茶室に通い始めた主人公の女性。
仕事、交際、父との離別。この本の中では主人公の過ごした20年間が描かれる。

だけど、その傍にはいつでも茶道があった。
彼女は茶道から、そして茶道の先生からたくさんのことを学ぶ。
それは決して知識として伝達されるものではなく、実体験としてしか得られることはできない。

長い年月をかけて1つ1つのことを理解していく主人公の様に、胸が熱くなった。
そしてその描写がなんとも綺麗。決して難しい言い回しではなく、絶妙な言葉の組み合わせが展開される。

日本には季節の移ろいがあること。そして人生の中にも季節のようなサイクルがあること。
僕らが見逃してしまいがちなありふれた事象を、お茶の世界を通じて学んでいく主人公がとても羨ましかった。

長い年月をかけて体得していくものってとても素敵だなと思わされた。
それが五感や歴史や自然と結びついたものなら尚更。

『日日是好日―「お茶」が教えてくれた15のしあわせ』のレビュー 森下典子 (chuck0523さん) - ブクログ

 

最近映画化されたので、映画としての方が有名かもしれませんね。

観に行きましたが、やっぱり樹木希林の雰囲気が強すぎて…笑 主人公が葛藤しながら、成長しながら歳を重ねていくのが、この小説の主眼であり好きなところだったのに…という気持ちでしたw 

 

日日是好日―「お茶」が教えてくれた15のしあわせ (新潮文庫)

日日是好日―「お茶」が教えてくれた15のしあわせ (新潮文庫)

 

 

9. 「楽園のカンヴァス」原田マハ

またまた原田マハです。すっかりハマっています。

やっぱり原田マハの真髄は美術小説にあるのでしょうか。楽園のカンヴァスは、今までに読んだことのないようなジャンルであり、今までに味わったことのないような読後感を残しました。

とても面白くて一気に読んでしまった。
魅力的なキャラクターや、謎解きのような夢中になれるストーリー、そしてアートの歴史と世界。それら全てが、とても読みやすく落ち着いた原田マハの文筆力で展開される。それゃあ面白いに決まっている。

だけど更に、本作の通底には、僕たちはどう生きるのかというテーマがあるような気がしてならない。

単なる絵画の継承の話なら、娘の真奈の口からは「生きてるって感じ」という言葉は出なかったかもしれない。

情熱や夢、自分の信条に基づいて人々が選択を行ったからこそ、ルソーの名画のみならずその想いまでもが正しく現代に継承されたのではないかな。


本格的な美術小説とのことで敷居の高さを感じていたのだけど、全くの杞憂だった。本作は人間の持つ夢や情熱をど真ん中に据えた、あくまで王道のような小説だった。 

『楽園のカンヴァス』のレビュー 原田マハ (chuck0523さん) - ブクログ

 

楽園のカンヴァス (新潮文庫)

楽園のカンヴァス (新潮文庫)

 

 

10. 「暗幕のゲルニカ」原田マハ

またまたまた原田マハです。そしてまた美術小説。

楽園のカンヴァスが王道で熱いエンタメ小説であったのに対して、暗幕のゲルニカは歴史や戦争と言ったより大きなテーマに挑んでいるように思えました。もちろん傑作。夢中になって一気に読んでしまいました。

文句無しに星5つ。面白かった。

ストーリーとしては、ピカソの生きた20世紀と、現代の21世紀が交互に描かれる。
20世紀のストーリーでは、第二次大戦とゲルニカの誕生をベースに話が進んでいく。
そして21世紀のストーリーとしては、同時多発テロを発端とするアメリカとイラクの争いが描かれ、そしてゲルニカを巡る交渉劇が繰り広げられる。

物語を読み進めていくうちに、2つのストーリーの繋がりはどんどん濃くなっていき夢中になって読めた。
2つのストーリーを繋ぐのは、ゲルニカという名画、そしてゲルニカに託された戦争と平和への痛烈なメッセージ。

そしてラストは予想の斜め上を行く結末で、鳥肌が立つような読後感を久しぶりに味わった。


アートへの潤沢な経験と知識、そして綿密な時代考証があればこそ成り立つ力作だった。キャラクター達のアクが強すぎずストーリー展開を邪魔してないのも、純粋に物語の運びを楽しめたという点でグッド。 

『暗幕のゲルニカ』のレビュー 原田マハ (chuck0523さん) - ブクログ

 

暗幕のゲルニカ (新潮文庫)

暗幕のゲルニカ (新潮文庫)

 

 

11. 「女たちの避難所」垣谷美雨

またまた垣谷美雨。今までこの人の小説は複数冊読んできましたが、この本は別格というか、1つ突き抜けているなと感じました。

老朽化するマイホームの問題、老年介護の問題、そして老後の資金の問題。
そういった社会問題を、エンタメ小説として見事に昇華させてきた柿谷美雨。そんな彼女が本作で取り上げたのが、震災後の避難所での生活について。


本作「女の避難所」では、震災によって避難所生活を余儀なくされた3人の女性にスポットライトを当てている。

そもそも3人は震災以前から問題に悩まされていた。

酒とパチンコに依存している無職の旦那を持つ女。嫁ぎ先の親族から冷遇される女。母子家庭となり周囲から風当たりの強い生活を送る女。
そういった問題は、震災後にプリミティブな段階まで堕ちた社会集団の中でより深刻度を増す。

今まで目を逸らしていた人生の問題と、震災後の極限状況とが混じり合った時、女たちは「殺してやろうか」「いっそ死んでしまおうか」という超えてはいけないラインに出会うことになる。


とは言えこの小説は、震災後の状況そのものについても色濃く描写してくれる。

・より深刻な被災者に配慮して、自分の損害を過小評価してしまうこと
・災害後には生活を維持することに必死なり、大局的な権利意識が抑圧されてしまうこと
・富めるものはいち早く脱出を図り、都会からは物見遊山で失礼なボランティアや見物人が訪れる。そんな状況の中で尊厳が損なわれ、惨めな気分になっていくこと

被災地でのそういった根源的な問題がしっかりと描かれる。


本来ならとても重く、時には絶望を感じるようなストーリーのはずなのに、だけどスラスラと一気読みできてしまうのは垣谷美雨の本領発揮と言ったところ。
この作者だからこそ、また震災という問題に向き合うことができた。とても社会的に意義のある、文句なしの社会派エンタメ小説だった。

そしてやっぱり、最後には救いがある。女たちには全く新しい次の世界が待っている。その世界はもちろん厳しさも備えたものなのだけど、清濁併せた未来に向かっていく3人の女は、最高に輝いて見えた。

『女たちの避難所』のレビュー 垣谷美雨 (chuck0523さん) - ブクログ

 

女たちの避難所 (新潮文庫)

女たちの避難所 (新潮文庫)

 

 

12. 「出会い系サイトで70人と実際に会ってその人に合いそうな本をすすめまくった1年間のこと」花田菜々子

この本も2018年に話題になった本ですね。タイトルの通り、本を勧めまくったお話です。なんと実話。

いやー、面白かった!
タイトルと表紙でなんとなく敬遠してたんだけど、もっと早く読めば良かった。

内容はタイトルの通りで、女性が出会い系を通して本をオススメするというもの。作者自身の実話だということもあり、夢中になって読めてしまった。
出会い系ならではの、ちょっとヤバめな人との出会いも、あるよね〜と共感。

そして作者は、決して道楽でこれを始めたわけではなく、退職や離婚を機に新しいことをしてみたかった、という動機がいいよね。

普通の社会では上手く行かなかった作者が、本の世界へは深い愛情と造詣があったり、出会い系で知り合ったユニークな人達へはある種のシンパシーを感じていたり、そんなコンビニ人間的要素も良かった。

巻末に作者がオススメした本のリストが載っているんだけど、知らない本ばかりで、自分の読書体験はまだまだたなぁと反省してしまった。せっかくの機会なので、ちょっとずつ消化していきたい。

『出会い系サイトで70人と実際に会ってその人に合いそうな本をすすめまくった1年間のこと』のレビュー 花田菜々子 (chuck0523さん) - ブクログ

 

出会い系サイトで70人と実際に会ってその人に合いそうな本をすすめまくった1年間のこと

出会い系サイトで70人と実際に会ってその人に合いそうな本をすすめまくった1年間のこと

 

 

13. 「グロテスク(上)」 桐野夏生

ラストですが、ここに来て桐野夏生。グロテスク。今更感がスゴイのだけど、人に勧められて読みました。

もうね、なんでこんな面白い本をスルーしていたのかと。今更とか言ってないで、気になったらとにかく手にとってみることですね。

面白かった。けど、内容の濃さのせいで一気読みすることはできず、少しずつ読み進めていった。

上巻の感想としては、この人達はなんとバランス感覚の欠如した人々だろう!ということ。
主要な登場人物たちは、心のどこかが壊れてしまっているような、そんな印象を受けた。

きっと主人公の家庭も、和恵の家庭も、ジョンソンの家庭も、そして推測になるけどミツルの家族でさえも機能不全家族だったのかもしれない。
だけどその中でも主人公の家庭は別格。「怪物」であるユリコの重力が強すぎて、全体に歪みが生じてしまっているように思えた。(幸か不幸か、自分は凡庸な見た目をしているので)突出した容姿がここまでに周囲の人生に影響を及ぼすのかと驚きながらも、ページを捲る手が止まらなかった。

そして、こんなにも大勢の「極端」な人物が、見事に物語のコントロール下に置かれている。作者の力量に感服。
加えて、場面の描写も見事で、一つ一つのシーンが強く印象に残っている。

ユリコを突き放す雪山のシーン。ミツルと初めて打ち解けるテニスコートでの場面。和恵の父からの容赦ない言葉が浴びせられる、仄暗い廊下。土砂降りの中を走る、ミツルの母の自動車の車中。

重大な会話が為される時、その場面もまた色濃く描かれていて、それが小説としての奥行きをもたらしていると感じた。


ひとまず上巻は読み終えたのだけど、下巻は一体どのような話になるのだろう。上巻だけでもこんなにも濃密で、読み手が消耗するような話だったのに。恐れ半分、期待半分と言ったところ。とにかく、下巻が早く読みたい。

 『グロテスク〈上〉』のレビュー 桐野夏生 (chuck0523さん) - ブクログ

  

グロテスク〈上〉 (文春文庫)

グロテスク〈上〉 (文春文庫)

 

 

 

以上、今年星5つをつけた13冊の小説でした。