自分もついに30歳。来月には31歳になってしまう。
30歳である今のうちに、40歳くらいまでの人生計画について、少しじっくりと考えてみる。
パートナー、仕事、資産形成…などカテゴリごとに書いていく。けれど、自分語り的な文章が多くなりそう。全体としてはかなり長い記事になってしまうかもしれない。
将来の自分のために、そして僕に似たような若いゲイに向けるような気持ちで書いていく。
パートナー
まずはパートナーについて。
20代の自分は、仕事のキャリア形成と趣味を楽しむことに注力してきた。
と言えば聞こえは良いけど、要は恋人作りには失敗していた。
自分の魅力に気づいていなかったし、自分の魅力の磨き方も分かっていなかった。さらにいうと、パートナーシップを築くという能力が低かった。
でも一番の原因は、20代の自分は恋人作りに真剣ではなかった、ということかも知れない。
20代のうちに9人と付き合った。長くても1年、短い場合は1ヶ月。1ヶ月は交際とは呼べないのかも知れないけれど。
そして9人目の彼氏が今の彼氏。
相手が優しくて魅力的で、そして何より愛情深いことが長続きの秘訣なような気がする。
そして僕自身も30年余りの人生を生きてきて、1人で過ごすことの寂しさというか、物足りなさを十分に実感している。
彼氏なんて必要ない!という人生もあると思うけど、自分の場合はそうではない。と20代後半で気づいた。
要は、お互いがお互いを必要としている。二人の間にあるものを継続していくことに、二人ともがコミットしているように思う。
そして現在。
彼氏とは同棲を始めた。なるべく一緒にいたいので、仕事をやめてもらって、家にいてもらっている。
先月、会社設立をした。自分を代表にして、彼氏を役員にした。
とは言え、自分個人の働き方は、当面は変わらない想定。それは「仕事」のセクションで後述する。
そして彼氏には、不動産を探してもらおうと思っている。それは「資産形成」のセクションで後述する。
そんなわけで、僕らはもう純粋な恋人同士ではなくなった気がする。
同棲して家族っぽさを帯びてきたし、仕事の面では同僚っぽい部分もある。
それを僕は楽しんでいるけれど、25歳の相手には荷が重くないだろうかと、少し心配になったりもする。
5歳年上の自分がケアしていかないと、と思う。
今は不動産の取得を目指しているけれど、せっかく法人設立したのだし、ゆくゆくは二人でビジネスを持てたら最高だなとか思ったりもしている。
ビジネスというのが何になるのか、まだ具体的なアイデアは無いのだけど。そのうち閃くかも。
ゲイカップルといえば、日本ではまだ同性婚が認められていない。
僕が20歳の頃は、日本はLGBTにとってどんどん良くなっていくんだと信じて疑わなかった。
大学のリベラルな空気や、所属してたLGBTサークルの影響をモロに受けていた。
それから10年が経った。
同性婚が認められないどころか、いまだに排他的な保守政治が幅を利かせている。
同性婚を求める団体に寄付をしたり、パートナーシップ制度に関するサイトを友人と運営したりしている。未来が良くなってほしいと願う気持ちはある。
けれど、歴史的に見れば自民党が政権を取っていた期間の方が圧倒的に長い。
そして高齢人口比率は増えて、さらに若者は自民党に投票する傾向があるという。
個人の人生設計におけるリスクシナリオとして、今後50年同性婚が認められない、という可能性も考えたほうが良いんだろうな、と思ったりもする。
彼氏は日本とフィリピンのハーフで、日常会話程度の英語力がある。
そして僕は10年前にTOEIC915点を取ったくらいの英語力はある。
せっかく同棲したので、同棲イベントとして毎週火曜日を English day としている。腐った英語力を鍛え直してもらっている。
そうして1つのシナリオとして、海外移住みたいなものは心の隅に持っているかも知れない。
パートナーに関することは、頭だけじゃなくて心でも考えないとダメだなとも思う。
もっと純粋に、「二人の今」を楽しむことも大事だ。
色々と書いてきたけど、40歳までに、二人でめいいっぱい楽しみたい。たくさん思い出を作りたい。それは、不動産探しなども含めて。
人生で一番大事なことは思い出を作ること。それを誰かと分かち合えるなら、それ以上に素敵なことはないと思う。
仕事
次に仕事について。
20代はキャリア形成に最も力を入れた。
経歴書じゃないけど、簡単に仕事遍歴を振り返ってみる。
1社目。
未経験の文系大学生として、プログラマのアルバイトスタート。大学卒業とともに正社員に。
社内の保守的すぎる雰囲気とレガシーな開発環境に耐えられずに1年で転職。
それでも、紛れもないキャリアのスタート。自分を拾ってくれたことと育ててくれたことには感謝を忘れてはいけないと思う。
2社目。
自社開発ウェブ系。イケイケな環境で、イケイケな同僚たちと仕事をした。
ここでの経験が、プログラマとしての今の根幹になっている気がする。
チームリーダーから「ブログ見たよ」と言われる。受動的カミングアウトを経験。
思えば、最初で最後の上場企業での正社員経験。このときに不動産を買っておけばよかった。
26歳の、中途半端に意識が高いところが災いして、転職。
3社目。
大手グローバル企業。正社員ではなく、派遣のようなカタチで。
この頃から、給料の良さに惹かれて、雇用形態が二の次になったのを覚えている。
同僚はイギリス人、中国人、インド人…など。この頃が英語力のピークだった。
同僚にはサラリとカミングアウトできたし、社内にLGBTサークルがあって感動した。
ただ、ついていけなかった。主に、英語力が。留学もせず独学で学んだ英語の限界を感じたように思う。
3社経験し、フリーの方が給与水準が高いことを知ったので独立。
4社目。
社員ではないから、社目というのも変だけど。
個人事業主として初の仕事。
ここでも、受動的カミングアウトを経験。同僚(女性)と2丁目に行ったのも良い思い出。
通勤するのが苦痛になり、離職。新しい仕事を探す。
5社目。
現在。
フルリモートで、フレックス。大変働きやすく、初めて1年半以上、仕事が続いている。
先日、チームメンバー全員にカミングアウトした。15人くらいかな。とても大きなエネルギーを使ったけど、してよかった。
現在の会社では、彼氏の存在の他には、会社設立したことや、不動産を探していることなど、割と色々とオープンにしている。
長くなってしまったけど、これまでの経歴はこんな感じ。
プログラマとしての仕事は楽しいと思う。少なくとも、営業みたいな、圧倒的な人相手の仕事よりかは適性がある。
それに最近は給与水準も上がっているし、時代の波に乗り続けていると思う。自分は運がいい。
仕事は好きだ。
けれど、会社の場というか、オフィス的な雰囲気は好きにはなれない、というのが7年間の社会人生活の結論になる。
1つには、会社員的な雰囲気が、自分は苦手なのだと思う。
中には、ユニークな人たちもいて、僕が大変お世話になった人もいるけれど、毎月一定の給与所得を得ている人の雰囲気というのは、どこか似通っている。
最近、ストレングスファインダーというテストを受けた。
自分の強みは「未来志向」だと判明した。
そう、未来の話をしたい。今興味あるものとか、10年後にどんな人生を送っていたいかとか。
逆に、大学時代みたいな過去の話とか、たわいもない世間話なんていうのはかなり苦手だ。
それから、ここでもやっぱりゲイであることが影響している。
貧しくなっていく日本!とか言われているけれど、ウェブ系企業というか、ホワイトワーカーの世界ってまだまだ余裕があるよなぁ…と思う。
結婚して子どもを持っている人が、(自分の観測範囲では)半数を占めている。
そんな中でゲイでいることは、ときには辛いこともある。
自分が手に入れられない人生を、フルタイムで直視するのは辛い。
仕事の中にはゲイの人生はない、というのが自分の結論になってしまう。
異性愛の世界に出稼ぎに行っている、という感覚がある。早く仕事を終えて、彼氏や友だちのいる自分の世界に帰らないといけない。
だからこそ、安全圏である、彼氏と二人で暮らす家から仕事ができることが本当にありがたい。
文字通り、命を救われていると思う。
さて、40歳までの仕事だけど、本業は細くしていきたい。
40歳の時点で、週2〜3くらいの労働量を目指したい。
そのためには、後述する資産形成に力を入れたり、自分のビジネスを持っていくことが大事なんだよな…と強く感じている。
資産形成
資産形成について。
パートナーと仕事と同じくらい、豊かな人生を送るには大事な要素だと思う。
これまでの自分の資産形成について。
大失敗はしていない。と思う。
積立Nisa、iDeco で粛々と資産を増やしている。
株でも仮想通貨でも、毎年実現損益はプラスに持っていけている。
FXは若干マイナスだけど…w
それでも、人生を豊かにするほどではないよな…と思っている。
少なくとも、本業を週2〜3にするにはもっと成果を出す必要がある。
そこで不動産取得を目指して、着々と歩みを進めている。
不動産投資というのは、富裕層のためのもので、自分たち庶民が目指すべきものは賃貸経営なのだと思う。
買って終わりではないし、賃貸経営で発生するリスクには自分で対処していかないといけない。
それでも、
- 銀行融資というレバレッジが使える点、
- 株やFXのように大きくマイナスにはなりにくい点、
- 減価償却パワーで大きく節税になる点、
など、パワフルさを感じている。
まぁ、魅力的な物件を見つけるのがそもそも難しいんだけど…。
自分一人ではとても難しかった。そこで彼氏に給料を払って、フルタイムで探してもらうことにしたんだけど。
ちょっとした賭けをしているなと思う。
上手くいけば継続していって、上手くいかなければ軌道修正だ。
具体的な金額の話で言うと、僕と彼氏の生活費を試算したところ、それぞれ20万円弱、という結果が出た。
なので、ひとまずの20万円のインカムが入ってくること。その次は40万円、を目指している。
ゆくゆくは、自分の本業の月収と同じくらいまでに稼げたらいいね。
生活
さて、パートナー・仕事・資産形成という3大トピックが終わったので、ここからは漠然とした話か、細かい話w
まずは生活的な部分について。
自分は高い生活力への憧れがあると思う。
在宅ワークを始めた2020年から自炊に力を入れ始めて、どんどん自炊上手になっているのを感じる。
そのことに大きな喜びを感じるし、自炊が上手くて困ることはない。実利しかない。
それが生活力のいいところだと思う。
投資対象として悪くないというか、それなりのリターンが期待できる。
最近、土井義治さんの書籍を読んだ。
この方の一汁一菜の提案に影響を受けていると思う。
そういう生活は憧れるし、少しずつ実践していくと、あぁやっぱり自分はこういう生活がしたかったんだなと、新しい自分に出会える想いがしている。
生活といえば、どこで暮らすかも大事だと思う。
良い暮らしがしたい。タワマンとかそういうことではなくてw、例えば1軒屋に住んで、桜の木を植えるとか。趣味のアクアリウムが高じて、庭に鯉を泳がせるとか。
それらを見ながら縁側でお酒を飲むのは、なんだか幸せかもしれない。
例えばだけど、そういう暮らしもいいなと、不意に思ったりする。
そして今の自分の生活は、そういう理想にはまだまだ遠い。
40歳では無理かもしれないけど、遠い将来の夢として、たまに考えたりしている。
(本当に漠然とした話だ)
趣味
自分は多趣味な方ではあると思う。
読書・アクアリウム・料理・ブログ・ポッドキャスト・クロスバイクで街探検・VR・3Dモデリング・目標設定と振り返り・グーグルマップにレビューを書くことw…などなど。
多趣味なことは良いことだと思う。
だけど逆に、1つの道を極めるのは難しいかもしれないな、という諦めに近い感情も湧いてきた。
1つを極めるには、自分は他のことに時間を使い過ぎている。
だから、細く長く、それぞれの趣味を深化させられたら良いのかなぁと考えている。
人生の本質ではないけれど、彩りとして。
そして40歳になる頃には、それぞれの趣味のレベルがちょっとずつ上がっている、みたいな未来を想像している。
交友関係
最後に、交友関係。
自分は仕事と趣味に励んで、恋人づくりは後回しにしてきた、と最初の方に書いた。
けれど、現在進行系で最も後回しにしているのが、交友関係かもしれない。
友だち作りって難しい。
恋人を作るよりもよほど難しい、と自分は感じている。
年に1回、あるいは数年に1度会うような友人はいる。
LINEであけましておめでとう!と送りあったり。
けれど、しょっちゅうご飯に行ったり、一緒に旅行に行くような友だちはいない。
ずっとそのことを良しとしてきたけれど、最近は少し物足りなく感じる。
豊かな人生を送る上で、良い友人はいた方がいいのかもしれない。
特に、同じゲイカップルの友人が、最近は欲しい。
そうしてカップルぐるみで仲良くなって、いい影響を与え合えたら嬉しい。
けれど、良くない友人ならいない方がマシ、とも思う。
言い方は良くないけれど、友だちはある程度選んだほうが良いと思う。
ゲイの世界で良い友人を探すのは、本当に難しい。
同性婚が認めらなかったり、特に人生後半のロールモデルが少ないためか、人生設計を持って生きているゲイは本当に少ない。
交友関係をどうしていくか、というのは40歳までに考えるべき課題な気がしていて、しかもまだ道筋が分かっていない。
パートナー・仕事・資産形成の次くらいに、考えるべきテーマだなと思っている。
おしまい
かなり長くなってしまったけれど、40歳までの人生設計、というテーマで書いてみた。
まとめると、
- パートナー: 二人で同棲して、協業して、いっぱい思い出を作って生きていくぞ!
- 仕事: 週2〜3日労働を目指すぞ!あと、彼氏とビジネスしたい!
- 資産形成: 不動産取得するぞ!月に20万円、40万円稼げるようになるぞ!
- 生活: 良い暮らしを目指すぞ!(漠然)
- 趣味: 多趣味を深めていくぞ!(漠然)
- 交友関係: 人生を豊かにする、良い友だちを作りたい!(漠然)
という感じかな。
後半がかなり漠然としてる…w けど、そこを具体的にすることも含めての、40歳までの計画かな。
20歳の自分はまだ何者でもない大学生で、授業をサボってタバコを吸って、留年して飲食店でアルバイトして、本当に希望も確信もなかったのを覚えている。
それが10年後には、会社設立して彼氏と不動産を探してるんだから、人生って本当に分からない。
予想を遥かに上回るような、最高の40歳を迎えられていますように。次の10年も頑張っていこう。