札幌地裁で「同性婚禁止は違憲である」という判決が出た。
ということは先日こちらの記事の中で書いたとおり。
果たして国がどのようなリアクションをするのか、というのは次の注目点だったと思う。
そんな中で、今朝こんなニュースを目にした。
タイトルの「LGBT法案」とは何なのか。
てっきり、こちらの法制化かと思っていた。
LGBTへの差別禁止「法制化を」 自民に署名10万筆提出https://t.co/sDt743GdBF
— chuck (@chuck_blogger) March 26, 2021
しかし当該の記事を読んでみたところ、LGBT法案とはつまり「LGBT理解増進法案」のことらしかった。
そもそもLGBT理解増進法案とは何なのか。
数日前からツイッターで見かけるようになったこの法案。
きちんと理解してなかったので、良い機会だと思い調べてみた。
10万もの署名が集まったLGBT差別禁止法ではなく、「LGBT理解増進法」というよく分からないものを自民党が突然推してきたわけだけど、公式サイトの説明を見てもよく分からなかった… https://t.co/HBuqu1ThnO pic.twitter.com/IB9Q1t1ngj
— chuck (@chuck_blogger) March 29, 2021
- 時間はかかるが確実に理解が深まる
- 多くの学びが期待され全国の当事者団体等の活動が活性化される
など。「それらしい」文言は並んでいる。
一見してポジティブなワーディングに見える。けれども、LGBT理解増進法案という名称もそうなのだけど、イマイチ具体的な中身が見えてこない…。
この「LGBT理解増進法案」を推し進めているのが、「一般社団法人 LGBT理解増進会」。
はてなブログで公式ブログが運営されている。
最新情報が掲載されるはずなのだけど、なんだか更新頻度が低い。
2021年に入ってから、2本しか記事が更新されていない。「新年のご挨拶」と「同性婚訴訟・札幌地方裁判所の判決について(談話)」の2本。
かと言って、公式サイトの方も情報が乏しい。
フォーラム・研修会というページには、イベント情報が2つ。どちらも2018年のイベントという…。
そんなわけで顔が見えにくいこの団体なのだけど、ブログの文責によると繁内幸治という方が代表らしい。肩書は自由民主党 性的指向・性自認に関する特命委員会アドバイザー。
この法案を推進するのが一般社団法人のLGBT理解増進会
— chuck (@chuck_blogger) March 29, 2021
ブログはこちら(更新頻度が低いhttps://t.co/7dMuuCPH6w
代表は繁内幸治という人物で、自由民主党 性的指向・性自認に関する特命委員会アドバイザーという肩書
社団法人としての活動内容はよく分からなかった… https://t.co/bIqieqZNYh
ちなみにこの方の Facebook がこちらなのだけど、読めば読むほど頭が痛くなってくる想い…。
このような人が代表を務める団体が推し進めるLGBT理解増進法案。果たしてこれで僕らは幸せになれるのか。
LGBTの理解を増進する法案。一見して、良いことのように思える。
しかし松岡宗嗣さんのこちらのツイート。
LGBTに関する差別禁止に約9割が賛成し、同性婚は約7割が「認めるべき」(60代でも約7割、自民支持も約6割が賛成)と答えているのに「理解増進」に留めたいのは同性婚に繋げたくないから。理解増進法が通れば「理解がまだ足りない」という言い訳に。少なくとも差別禁止規定を。https://t.co/3HyQOA3vMK
— 松岡宗嗣 (@ssimtok) March 29, 2021
本当にそのとおりだと思う。
賛成と支持が高まってきているという現実を無視し、まだまだ理解が足りないという現実があるかのように見せる。なんとも邪悪な手法だと思う。
そしてこうぞうさんのこちらのツイート。
札幌地裁の違憲判決で焦った与党が、やっている振りをする為に理解増進法を通そうとしているようにしか見えない。自民支持者であっても、同性婚やLGBTQ+に対しての与党の言動はしっかり見て内側から批判してほしい。法律上家族と認めないことは、理解でも何でもない。馬鹿にするなと。 https://t.co/BbEZ65k7KK
— こうぞう (@kouzou1982) March 29, 2021
「法律上家族と認めないことは、理解でも何でもない」
こちらも本当にそのとおりだよなと思う。
というわけで自分の結論としては…、
LGBT理解増進法案というふわっとした法案ではなく、実効性のある法案や同性婚がいち早く実現されてほしいし、そのために行動している人々をこそサポートせねば…という、これまで通りのスタンスがより強固になった想い。