どうも、ゲイブロガーのchuck (@chuck_blogger) です。
少し前に石川大我さんの「ボクの彼氏はどこにいる」を読みました。石川大我さんは政治家であり、第一線で活躍されているゲイの方です。
未読の方には是非一度は読んで欲しい、良書です。
この本の中では「内在化したホモフォビア(同性愛嫌悪)」について書かれます。
内在化されたホモフォビアとは
内在化したホモフォビアとは、同性愛への嫌悪が自分の心の内に根付いてしまうことです。
例えば、ゲイを(露悪的に)ネタにして笑うようなバラエティ番組がありました。そういう番組を見ている内に、ゲイの当事者でさえ「同性愛は気持ち悪いのだ」と思い込んでしまう。
理性では「ゲイは普通」と思っていても、無意識レベルではそう思えない。
そういう状況を「内在化したホモフォビア」と言います。
内在化されたホモフォビアに気づいた瞬間
「ボクの彼氏はどこにいる」を読む時、ついブックカバーを使用している自分がいました。
読書家として、僕はふだんブックカバーを使いません。書店でもカバーはもらいません。
そんな自分が「ボクの彼氏はどこにいる」にはほぼ無意識でブックカバーをしていました。
なぜなのか。
少し考えて思いついたのが、ゲイだとバレるのが恥ずかしかったからではないでしょうか。
ゲイだとバレると実害があるから?ゲイ嫌いな人に見つかるとリスクがあるから?
そういう見方もあるかもしれません。
でも、僕はそんな人にまだ会ったことがない。そんな場面に出くわしたことが無い。
実際にそういう人はいると思います。アメリカの路地裏で若いゲイが殺害されたことは知っています。
でも東京という街で、電車やカフェで「ボクの彼氏はどこにいる」を読んでいて実害を受けるという場面はあまり想像できません。
むしろ僕が堂々と「ボクの彼氏はどこにいる」をオープンな状態で読んでいることの方が世界にとってはプラスかもしれません。
それを見て勇気づけられる若いゲイや、本を気になって購入してくれる方が出てくるかもしれません。(確率的には少ないかもしれないけど)
つまり実在するのか分からない悪人を自分の中で創り上げて、必要以上に恐れていたのかもしれません。
自分はいったい何を恐れているのか。
そうか、これが「内在化したホモフォビア」なのかもしれない、と。生まれて初めて自覚的になった気がします。
そのことに気づいた時、僕は一人で徒労を感じました。僕の中にはこんな呪いが残っていたのかと。
僕は割とオープンなゲイです。
以下に、カミングアウトについて書きました。
それでも「内在化したホモフォビア」はまだ完治してなかったようです。
内在化したホモフォビアを癒やすには
さて、28歳にして現実が見えてしまった僕は、これを癒やす長い旅に出なくてはいけません。
果たしてその方法とは?
どうすれば内在化したホモフォビアを癒やしていけるのでしょうか。
「ボクの彼氏はどこにいる」の中では、「自己肯定感のシャワーを浴びる」という表現が登場します。
この場合の「自己」とは「ゲイである自分」です。
ゲイである自分を肯定するような経験をしていく必要があります。
読書家としてできることはゲイ・LGBTに関する本を読むことでしょうか。
LGBTの辿ってきた歴史をきちんと学ぶこと、彼らの発信していることをきちんと受信すること。
そしてブログで書評を書き、ツイッターで広める。
そんな小さいことから始めて行こうと思います。
もし本を読まない人なら、映画やドラマでもいいかもしれませんね。ゲイ・LGBTに関する映画やドラマを見るのはオススメです。
その点については、以下の記事の中で書いています。
ちなみに僕はネットフリックスでいくつかゲイ・LGBTに関する映画やドラマを見ましたが、充分に「効かなかった」ようです。
やっぱり「ボクの彼氏はどこにいる」を読んだ時の、胸がキュッとなるような感覚はなくて、自分は本の方が向いているんだなと。
まとめ: ゲイであることを心の底から受け入れよう
28歳のゲイが「内在化したホモフォビア」に気づいた話をしてきました。
令和の現代、ゲイに出会うことは簡単です。ネット上にもゲイに関するコンテンツは大量に見つかります。
だけど、この世にはまだゲイの肯定感を削ぐような事象が存在しています。
人は生まれる家庭を選べないし、どうしても10代の頃に肯定感を育めなかったゲイもいるはずです。
この現代においてさえ、「内在化したホモフォビア」を持たないゲイは、案外まだ少ないような気がしています。
僕は心の底からゲイを受け入れようと思います。その過程は、このブログでこれからも書いていきます。
このブログ記事が誰かのお役に立つことを祈っています。素敵なゲイライフを!
書評ブログに書いた感想
書評ブログに書いた「ボクの彼氏はどこにいる」の感想です。良かったら読んでみてください。
このブログを書いている人
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