どうも、ゲイブロガーのchuck (@chuck_blogger) です。
読書家のゲイとして、2019年は86冊の本を読みました。この記事では、そんな僕が星5をつけた8冊を紹介します。
86冊の中から8選なので、厳選です。相当面白い本のリストだと思います。
なお「2019年に発行された」ではない点にご留意くださいませ。が、なるべく今年発行の比率は高めたつもりです。
それでは、どうぞ!
- 綿矢りさ「かわいそうだね」
- 劉慈欣「三体」
- ジョージ・オーウェル「動物農場」
- 稲垣栄洋「生き物の死にざま」
- 三浦綾子「氷点」
- 中村淳彦「東京貧困女子」
- 真藤順丈「宝島」
- テッド・チャン「息吹」
- まとめ
綿矢りさ「かわいそうだね」
まず、綿矢りさの「かわいそうだね」。
文句なしに傑作。構成、キャラクター、文章力、日常描写、すべてが素晴らしい小説でした。「泣けない強がる女 vs ナチュラルクズ彼氏」という構図がもう最高。
劉慈欣「三体」
お次に、劉慈欣の「三体」。
中国発の大ヒットSF小説として話題になりました。ブクログ大賞の「海外小説部門」を受賞したので、おそらく読んだ人は多いはず。
第7回ブクログ大賞[2019] 海外小説部門受賞作品は劉慈欣『三体』に決定!
三体世界のスケールの大きさには圧倒されました。そして中国社会について、SFを通じて触れることができます。3部作とのことで続編が楽しみ。
ジョージ・オーウェル「動物農場」
お次に、ジョージ・オーウェルの「動物農場」。
ジョージ・オーウェルと言えば、ディストピア小説。ジョージ・オーウェルと言えば「1984」。
しかしこの動物農場も良かった。自分がディストピア小説をオススメするなら、1984よりもまず動物農場かもしれません。
救いのないダークな小説なのですが、本好きとしては一読の価値、大いにありです。
稲垣栄洋「生き物の死にざま」
お次に、稲垣栄洋の「生き物の死にざま」。
静かな情熱をもって語られる生き物の死にざまに夢中になります。まさしく「限られた命を懸命に生きる姿が胸を打つエッセイ」という内表紙の一文の通り。
書籍としては変化球なのですが、本を通じて世界認識を再構築できるという意味では、読書の醍醐味をしっかりと味わえます。
三浦綾子「氷点」
お次に、三浦綾子の「氷点」。
その昔ドラマ化されたようで、タイトルを知っている方は多いのではないでしょうか。自分もその一人。今さらですが読了。
嘘と勘違いが家族と人生を破壊していきます。それでも最後には一点の救いがある。ラストシーンには泣けてしまいます。
舞台と設定はシンプルなのに、筆力が読者を夢中にさせる。不朽の名作です。
中村淳彦「東京貧困女子」
お次に、中村淳彦の「東京貧困女子」。
貧困状態にある東京の女性への取材を書籍化したものです。
冒頭に女子大生が登場します。彼女は大学で部活を続けるために、その資金を稼ぐために風俗で働きます。
自分はその感覚が全く理解できずに驚きました。でも、理解なんてできなくて良い。そういう人たちが現実にいて、そしてすべての人が意に沿わない労働をすることなく、やりたいことが実現できる。
それが社会のあるべき姿なんだと。そんな風に価値観を裏返してくれたノンフィクションです。
真藤順丈「宝島」
お次に、真藤順丈の「宝島」。
2019年上半期の直木賞受賞作です。構想7年、執筆に3年をかけたという大作です。
日本でもアメリカでも無かった頃の戦後の沖縄を描きます。もう二度と訪れることのない、訪れてはいけない、生きることに全力を注がなければいけなかった時代。 それを全身に浴びるような読書体験です。
沖縄が辿ってきた歴史や、その過程で不可避的に獲得された度量の広さを鑑みた時、読者は「宝島」というタイトルがいかに秀逸であるか気が付かされます。
テッド・チャン「息吹」
最後に、テッド・チャンの「息吹」。
テッド・チャンの2作目のSF短編集となります。1作目は「メッセージ」として映画されましたね。
短編集のテーマは様々。タイムトラベル、アンドロイド、文明の興亡、未来予測と自由意志、AIと人工知能、ロボットと子どもの教育、音と宇宙と知的生命体…等々。
SFのそれぞれのジャンルについて、レベルの高い物語が展開されます。
それでも、物語の中心は人間なんです。人類なんです。
オバマ前大統領が「人間について理解が深まる」と評していますが、まさしくその通り。
この上なく上質なSFを通じて、人間について考えることができる傑作短編集です。
まとめ
「読書家のゲイが2019年に星5つをつけた傑作8選」をお送りしました。本選びの参考になれば幸いです。
今年もたくさんの面白い本に出会えて、本当に幸せです。来年はどんな素晴らしい本に出会えるのか、今からワクワクしています。
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