夜半に目が覚めて

不意打ちのように夜中に目が覚めて、孤独感に苛まれる時ってあると思う。心が無防備になっているから、至近距離で孤独に向き合うことになる。

そんな時に誰かに寂しいって言える人生だったら良かったんだけど、自分はそうではないので何とかやり過ごすしかない。

 

布団の中で丸まって考えないようにしてはみたものの、結局は諦めた。シャワーを浴びて、ノートとペンと文庫本を持参して、近所のファミレスに逃げ込んだ。

 

午前1時。都心のファミレスが夜中に見せる顔はとっても素敵。自分と同じような個人の客を見るにつけ、それだけで同好の士を発見したような安堵感があった。

 

午前3時。適当に文章を書いて、小説を読んで、だいぶ気持ちが落ち着いてきたのを確認して、退店。

深夜ラジオを聴きながら、散歩をした。

 

西新宿に住み始めて、8ヶ月が経った。越してくる前には「都会と下町が混在した街」という前評判しか知らなかったんだけど、少しずつ仲良くなれてきている気がする。

散歩をしながら、もっとこの街について詳しくなりたいと思った。単純な好奇心もさることながら、知識を貯め込むことが孤独の対処法になるんじゃないかということを最近考えている。とりわけ、自分の住んでいる街の地理や歴史というのは、良い取っ掛かりかもしれない。

 

帰宅してから、西新宿についてひたすら検索した。WikipediaやGoogleマップ、あるいはYoutubeを駆使した。個人ブログも周回した。

そうこうしていると朝が来た。また一晩、やり過ごすことができた。