ゲイであることを忘れてしまいそうになるのが怖い

俺、そろそろゲイやめるかもしれない。

 

友人から突然そう言われた。彼は20代後半。僕よりも4,5歳上だ。「周りの目もあるし、そろそろ結婚しようかなと思うんだよね」と。もちろん同性婚ではなく、女性との偽装結婚。

 

それを聞いた僕は「えっ」と言った切り、二の句が継げなかった。

 

 

ゲイを「やめる」???

 

何を言ってるんだろう。

確かに頭では理解できる。世の中には「既婚ゲイ」という人たちもいる。世間体を気にしたり、やむを得ない事情でそういう選択肢を取る人がいることも分かる。

でも、まさか自分の友人が…。

 

ゲイであることは、辞めたり辞めなかったかり、そういうものではない、と思う。血液型や出身地のように1つの属性に過ぎない。だけど、とても大きなもの。

そんな風に思っていたから、実際に友人からそんな話をされた時、動揺してしまった。そしてそんな彼の迷いが僕に伝染して、なんだかグッタリと疲れてしまった。

 

人生の選択肢なんて人それぞれだし、本人が幸せならそれでいいのだろうけど、僕はその選択肢は取らないだろうな。と思う。

今までの人生の中で、ゲイの生き方をあまりにも見すぎてしまった。例えば、大学時代に出会ったLGBTの友人。海外ドラマやドキュメンタリー映画の中に出てくる、当たり前のようにオープンなゲイたち。長続きしている幸せな友人のゲイカップル。

だから今さら、「ゲイやめようかな…」なんて道を歩もうとは思えない。何のために?実際に幸せな人々はいるのに。幸せになる方法はわかっているのに。

 

 

じゃあ、僕は今、ゲイとして幸せ?

 

多分、答えはNOだ。

 

日本でもLGBTや同性婚に関する動きは盛り上がってきているけど、その恩恵に自分はあまりあずかっていない。自分が陽の当たる場所にいる、とはまだ感じられない。…なんて受け身じゃダメですよね。自分から行動していかないと。ということは分かっているんだけど、現状そうなってはいない。

 

というか、そもそも、自分はまだ社会人2年目だ。

そしてこの週5勤務の生活に疲れてしまった。慣れとかの問題ではなく、本当に向いてないんだろうなと思う。社会人としても、会社員としても。それは先月も書いたけど。

 

chuck0523.hatenadiary.jp

 

そんなこと言っても、自分を守るのは自分だから、実は手を打ち始めた。その点については、また確定してから書きます。

それでもとにかく今は、疲れてしまっている。だけど今は過渡期だ。会社員として働きつつ、副業も2つしている。そして副業の中に光がある。自分らしい自由な働き方への足がかりだからだ。だから今はがんばるしかない。

と、まあこんな状況だから余裕がなくて、LGBTとか同性婚とか、そういった世界がどんどん遠くに行ってしまう感覚がある。自分がどんどん取り残されていく感覚がある。

 

会社での僕の過ごし方については、この記事で書いた。

 

chuck0523.hatenadiary.jp

 

これが全てだ。

会社で一部の人にカミングアウトはしているけど、そうでない人もいるわけで、まさかゲイの話を堂々とするわけない。僕はただ、無難な話や仕事の話だけをして過ごしている。月曜から金曜まで、朝から晩まで。

 

そんな生活の中で、自分がゲイであることを忘れてしまいそうになるのが怖い。自分を押し殺して過ごしてしまっている。そのことにすっかり無意識だった。

 

自分らしさを押し殺してまで生きていこうなんて思わないから、ちょっとずつ自分らしい人生に軌道修正していかないと。

 

そんな風に、ちょっと余裕を取り戻した連休に、思うわけです。